離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
「そんなこと言わないでください。そうだ、一度退院して外の生活を思い切り楽しんだらいかがでしょう。病院っているだけで暗い気持ちになるじゃないですか」

明るく言えば「そうね~」なんて言ってくれるんじゃないかと期待したが、安藤さんはギラリとこちらをにらんだ。

「槇さんはそういうこと言わないと思っていたのに。みんなで私を追い出そうとするのね」

これはいけない。

すでに何人もの看護師からもそれとなく退院するように提案されているみたい。

「そうじゃなくてですね……気分転換を」
「あ、そうだ槇さんは好きな人とうまくいってる?」
「へっ?」

いきなりの話題転換についていけず、やけに高い声が出た。

好きな人がいるなんて話したっけ?

そういえば、初めて会ったときに好きな人がいるかどうか聞かれたっけ。

「いや、あの……」
「うまくいってるみたいね。愛されてるオーラが出てるもの」

私にそんなオーラが出ている?

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