離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
「私が行くわ」

師長が私の代わりに特別室へ向かう。

ナースステーションにいた他の看護師たちも、心配そうに師長を見ていた。

「最近、安藤さんすごく荒れてたのよ。あのひと、プシコに行ったほうがいいんじゃない?」

主任さんがうんざりした顔で言う。

プシコとは病院独特の言葉で、精神科のことを指す。英語のpsychoから来ているのだろう。

いや、今そんなことはどうでもいい。

「迷惑をかけてすみません」
「槇さんが謝ることじゃないでしょ。結婚はおめでたいことよ」
「そうそう。おかしいのは安藤さんだし」

主任さんに交じって先輩が口を挟む。

「ただ、なにも話してもらえなかったのは寂しかったけどな」

千葉くんまで出てくる。

主任さんたちも同意するように深くうなずいた。

「私たちは基本的に槇さんの味方だから。謝らなくていいから、笠原先生とどのようして結婚に至ったのか、詳しく教えて」
「えっ」
「それ、私も知りたーい」

< 183 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop