離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
「部屋代と食事代だけで二十万は超えますね」
事務員さんの声に震えた。
私がもし入院するなら、絶対に無料の四人部屋だな……なんて余計なことを考えてしまう。
「お願いね。持ち帰るお薬はなし。主任さん、荷物の片付けを手伝って」
「はい」
私が担当のはずだが、師長さんは主任さんに退院処理を依頼した。
ここでむやみに刺激して、安藤さんの気が変わったら困るからだろう。
結局主任さんと受け持ちを代わり、私はそちらの仕事に集中することに。
ひとりの点滴を変えて部屋を出ると、ちょうど廊下で安藤さんが帰るところに鉢合わせてしまった。
安藤さんは普通に歩いており、旅行で使うようなおしゃれなスーツケースを引いていた。
その横を紙袋に入れた残りの荷物を持った主任さんが歩いている。
挨拶をするべきか迷ったけど、主任さんが首を横に振り、視線で「なにも言うな」と言っている。
しかし隠れる間もなく、安藤さんがこちらに気づいた。
目が合い、身を固くしてしまう私とは反対に、安藤さんは虚ろな目で私を見て近づいてくる。
事務員さんの声に震えた。
私がもし入院するなら、絶対に無料の四人部屋だな……なんて余計なことを考えてしまう。
「お願いね。持ち帰るお薬はなし。主任さん、荷物の片付けを手伝って」
「はい」
私が担当のはずだが、師長さんは主任さんに退院処理を依頼した。
ここでむやみに刺激して、安藤さんの気が変わったら困るからだろう。
結局主任さんと受け持ちを代わり、私はそちらの仕事に集中することに。
ひとりの点滴を変えて部屋を出ると、ちょうど廊下で安藤さんが帰るところに鉢合わせてしまった。
安藤さんは普通に歩いており、旅行で使うようなおしゃれなスーツケースを引いていた。
その横を紙袋に入れた残りの荷物を持った主任さんが歩いている。
挨拶をするべきか迷ったけど、主任さんが首を横に振り、視線で「なにも言うな」と言っている。
しかし隠れる間もなく、安藤さんがこちらに気づいた。
目が合い、身を固くしてしまう私とは反対に、安藤さんは虚ろな目で私を見て近づいてくる。