離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
耳を澄ませると、男たちのマスクの中からハアハアと荒い息が聞こえてくる。

飢えた獣のような息遣いに鳥肌が立つ。

同じ女性なのに、そういう発想に行きつくところが理解できない。

いや、同じ女性だからこそ、相手に大きなダメージを与える方法としてこれを選び、人を集めたのか。

「あなた絶対に友達いないでしょう」

とにかく人として理解できない。気持ち悪い。

一瞬でも、彼女をがっかりさせたことに罪悪感を持った自分を叱りたい。

図星だったのか、安藤さんは顔を真っ赤にして憤慨した。

「うるさいわね! 二度とそんな口きけないようにしてやるわ!」

悪い魔女みたいなセリフを吐き、周りの男の背中を叩く安藤さん。

いけない、刺激してしまった。

男たちは待ってましたとばかり、私に襲いかかろうとする。そのとき。

「やめろ!」

男の人の声が夜空に響く。

悪い男たちはびくっと動きを止めた。

「俺の妻に触れるな」

みんながそちらを向くと、公園の入り口に圭吾さんが立っていた。

隣には千葉くんまでいて、スマホをこちらに向けている。

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