離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
さてどうしようかとみんなで顔を見合わせたとき、光が公園に近づいてきた。車のライトだ。

そういえば、通報したっていうのはハッタリだったのかな。いつまでもパトカー来ないし。

じゃあ、誰の車だろう。

ドアの閉まる音が聞こえ、誰かが近づいてきた。

「お嬢様」

お、お嬢様?

近づいてきたのは、細身の中年男性だった。

安藤家のお手伝いさんなのか、スーツを着ている。

「帰りましょう、お嬢様」

安藤さんを羽交い絞めするようにし、男性は彼女を車のほうへ移動させようとする。

「笠原様、この度は申し訳ございません。失礼いたします」
「放しなさいよ。放せったら!」

暴れる安藤さんを押さえに、次々に車の中からスーツの姿の人が飛び出してきた。

こんなに安藤さんのために動いてくれる人がいるなんて。彼女の実家の力を目の当たりにして唖然とする。

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