離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
「本当ですか」
「そう」

安藤さんをあきらめさせるための嘘じゃなかった。

じわじわと胸が熱くなる。

「感想は?」

黙っていた私に、彼が聞く。

「うれしいです。でも、圭吾さんみたいな人が私のどこを気に入ったのか、謎です」

腕利き外科医の御曹司な圭吾さんと、どこにでもいる看護師の私。

どう考えても釣り合っていない。

自分のどこがそんなに気に入ってもらえたのか、今世紀最大の謎だ。安藤さんがなかなか受け入れられなかったのも無理もない。

「それは、またゆっくり話そうか。今日はゆっくり休もう」

はぐらかされた。

少し不満で、自然と口が尖る。

彼の横顔は、穏やかに笑っているように見えた。

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