離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
結婚とはもちろん、槇との契約結婚のことだ。

槇はつい最近うちの病棟に異動してきた。

最初はあのわんわん泣いていた学生だとは気づかなかった。

それくらい、彼女は看護師として頼もしく成長していた。

おそらく、あの日からたくさん勉強をして、泣きながらも努力してきたのだろう。

飲み屋で迅速な対応ができたのは、看護師だから当たり前と言えば当たり前だが、自分から進んでそうしようという姿勢を気に入った。

しかも看護師になった理由を聞けば、家族のためだという。

菜美恵も実家のために俺と結婚しようとしているようだが、その人間性は槇とは正反対。

槇は周囲を思いやり、他人のために力を使うことができる。

菜美恵は自分の目的のためには、他人の迷惑を顧みない。

二年以上菜美恵の自己愛に付き合わされて辟易していたところに現れた槇は、その反動かとても好ましく見えた。

しかし槇の隣には、すでにひとりの男がいる。同期の千葉だ。

異動したての槇には千葉が頼りなのだろう。よく仲良く話しているのを見る。

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