離婚前提婚~冷徹ドクターが予想外に溺愛してきます~
病棟でも一緒、昼休憩の買い物も、仕事後の食事も一緒。
彼といる槇は、俺といるときと違い緊張感を感じさせない。
彼女の屈託のない笑顔を見かけると、必ず傍に千葉がいるのだ。
そのたびに、胸がもやっとするのを感じる。
子供じゃないので、それが嫉妬だと気付くのに時間はかからなかった。
「噓でしょ。結婚なんて……付き合っている人もいなかったんじゃ?」
「どうしてそんなことが言える。まさか俺の周辺を誰かに見晴らせているんじゃないだろうな」
菜美恵は唇を噛んでうつむいた。これは黒だな。
「とにかく、そういうわけだから」
「ちょっと待ってよ。相手はどこの人よ」
「きみに話す必要はない」
兄がされたことを知っている俺が、相手のことを話すわけがない。
無下に断ると、菜美恵は明らかにイラつきはじめた。
「教えてくれたっていいでしょ。私を捨てるって言うんだから」
「捨てるもなにも、最初からなんの関係もないだろ」
「あなたと結婚できなかったら、私が実家でどんな扱いを受けるか、考えたことがあるの⁉ 圭吾には人の心がないの⁉」
彼といる槇は、俺といるときと違い緊張感を感じさせない。
彼女の屈託のない笑顔を見かけると、必ず傍に千葉がいるのだ。
そのたびに、胸がもやっとするのを感じる。
子供じゃないので、それが嫉妬だと気付くのに時間はかからなかった。
「噓でしょ。結婚なんて……付き合っている人もいなかったんじゃ?」
「どうしてそんなことが言える。まさか俺の周辺を誰かに見晴らせているんじゃないだろうな」
菜美恵は唇を噛んでうつむいた。これは黒だな。
「とにかく、そういうわけだから」
「ちょっと待ってよ。相手はどこの人よ」
「きみに話す必要はない」
兄がされたことを知っている俺が、相手のことを話すわけがない。
無下に断ると、菜美恵は明らかにイラつきはじめた。
「教えてくれたっていいでしょ。私を捨てるって言うんだから」
「捨てるもなにも、最初からなんの関係もないだろ」
「あなたと結婚できなかったら、私が実家でどんな扱いを受けるか、考えたことがあるの⁉ 圭吾には人の心がないの⁉」