プライベートレッスン
「はぁぁぁぁ・・・」
赤坂エリはタメ息をついて生クリームを上に乗っけたプリンをスプーンですくい口に運び、またタメ息をつく。
「まだ気にしてるの?」
「だって隠し味だったのに、それを忘れるなんて私ってほんと・・・」
言葉を最後まで言わずにプリンを頬張る。
「ほんとバカだよなぁ」
俺は彼女の言葉を予想して言った。
「・・・・・」
彼女は不機嫌な顔をして無言で俺のプリンに大量の生クリームをかけた。
「おい、ちょっと」
彼女を見たらイタズラな目線を返してきた。
「バカで悪かったですね」
そう胃って肘で俺のわき腹を小突いた。
俺はお返しにビールを口に運び喉を鳴らして飲み込む。
「やっぱりビールはうまいな。ビールを飲めないなんてお子様は可哀想だよな。19才のお嬢様にはこの旨さがわかんないんだよな」
お返しにこう言ってやる。
「バカなお譲様で悪かったですね」
彼女は、また大量の生クリームを俺のプリンにかけてクスクスと笑った。
俺はお返しに生クリームを奪い取って彼女のプリンにかけてやろう思ったら「やめてくださいよ~」と言って彼女はプリンの容器を手にして俺に背中を向ける。
「また俺だけかよ・・・」
俺はスプーンで生クリームをすくって一口頬張る。
その隙を狙って彼女は生クリームを取って冷蔵庫にしまった。
「大人は残さずに食べましょうね」
彼女は子供に言い聞かすように言った。



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