女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に

「もう…一言、余計…でも、行けたらいいね」

「2人で行こう。秘密のトリップ(小旅行)へ旅立とうよ。帰ったら一緒に怒られよう」

「ふふふ、大人になっても怒られちゃうの?玲央と一緒なら、怒られても楽しいだろうな」

そんなこと、できるはずもないとわかっていながら、私の気持ちを軽くしようとかけてくれる言葉だろうが、嬉しい。

「亜里沙…僕は本気だよ」

「えっ?本気?」

「後悔したくないんだ。そして、ありす、君にも後悔してほしくない。結婚前くらい、心のまま自由に生きて、一度くらい思うままに楽しもう。僕と思い出作りしてほしい。帰ってきたら、役割を果たす為に、自分達の本来の場所に戻ろう」

私の結婚相手に自分が選ばれることはないと思っているのだ。だから、そんなことをいうのだと…わかっていても悲しく涙が流れていく。

「泣かないで…泣かせたかったわけじゃない。ごめん。一言言ってくれるだけでいいんだ。亜里沙が楽しめるように準備するから…お願い…僕に、命令して」

玲央にここまで言われて、2人きりの小旅行に行かないという選択肢は考えられない。

ここで決意しなければ、玲央と思い出作りは2度とやってこない気がした。

「私を連れて行って」
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