女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に
好きだと実感すると、嬉しいという気持ちにプラスして、トキメキ度が増える。
いつも以上に、玲央が素敵に見えてしまう。
恋のマジックにでもかかったように、玲央の笑顔がキラキラとしてみえるのだ。
お互いに何も言わず、抱きついて肩に頭を預けて時間が過ぎていく。
時折、指を絡めて遊んで照れ笑いして、恋人になったわけでもないのに、玲央といる時間は幸せだった。
「もう少ししたら、約束の時間だ」
繋いでいた手をぎゅっと握られる。
「亜里沙は、トリップ先にどこ行きたい?」
「南諸島の中の一つに珊瑚礁に囲まれた小さな島があるの。お父さんとお母さんの思い出の地だって聞いてて、一度、見たかったの。そこ行かない?」
「島か…いいね。宿とかあるの?」
「うん。小さなところがいくつかあるらしいし、お父さんの叔父さんが経営してたホテルも残っているから、大丈夫だと思う」
ニヤリと悪い笑みで口元に手を当てた玲央。また、何かを考えているらしい。
「よし、そこに行こう。手続きは僕がするから、ありすは、いつでも出れるように準備して待ってて。僕と逃げてくれるよね?」
もう…と、苦笑するしかない。
どこまで、私を甘やかしてくれるのだ。