女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に
全てのストレスから救おうと…
今の環境から逃げ出す口実に…
僕の手をとってと微笑む玲央。
「私を連れて逃げて」
「誰にもバレないようにね」
「うん、まかせて」
まるで、親に反対された恋人達のように、愛の逃避行へ向かう気持ちになり、スリリングを楽しんでいる。
「よし、決行日が決まったら連絡するね…ありす、好きだよ」
おでこにチュッとキスしだす玲央は、もう気持ちを隠そうともしない。
真っ赤な顔をして、キスされたおでこを触る私に満足した玲央に、部屋のドアまで背を押されて歩いていく。
腕の時計の時間を確認した玲央。
「時間だ」
先にドアをあけて外の様子を見てきた。
戻ってきて、「角の部屋の前で待ってたら、樹里ちゃんがすぐ出て来るからね。一緒に気をつけて帰るんだよ。僕は、合流したこと確認したら後から出ていくよ」
「わかったわ」
ぎゅっと抱きしめてから、もう一度、顔を出して廊下を確認し、送り出してくれた。
しばらくして、目の前の部屋から樹里が出てきて、ドレスに着替えていることに驚きながら、冷静なふりをする。
「…お姉ちゃん」
「帰りましょう。私とあなたは、着替えて上のラウンジで飲んでたのよ。わかった⁈」
「う、うん」