女王様を甘やかしたい〜 愛の逃避行は計略的に

「えっ?」

「新しいの買ってあるから、破るね」

思い切って、奥深くまで破った。

「何するの?」

「甘やかして、癒すんだよ」

破いた裂け目から見える肌に直接唇を触れ、唇で肌をなぞっていけば甘い声が、頭上から漏れていた。

「アッッ…」

全身が身震いするほどの艶めかしい声を、もっと聞きたい。

「声を我慢しちゃダメだよ。声を出して発散しないと、溜まっている鬱憤は出ていかないからね。僕だけしか聞いてないから、声を出して…いいね」

コクコクと頷く亜里沙を見つめながら、柔らかな肌に口付けていく。

彼女に触れる抵抗感をぬぐい、淡い期待と微かな感触だけを残して終わらせる。

「ごめん…やっぱり、やめよう」

これ以上は、できないという優しい俺を見せておくのも、今後の展開に必要なこと。

彼女の足をおろして、彼女を持ち上げ、そのまま反転してベットへ腰掛けた。

グッと我慢して欲情を鎮め、当初の予定通り、亜里沙のストレスを吐き出させることが優先だと思い直したと、思わせる。

「亜里沙が今必要なのは、溜まってる鬱憤を吐き出すことなんだ。それなのに、間違えてごめん。思ってること全部吐き出しな」

彼女の背中を優しく叩けば、張り詰めていたであろう彼女は、泣き出す。
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