パパになった消防士は初恋妻を燃え滾る愛で守り貫く
 2月半ばでも、この辺りは気温がそれほど低くない。ぽかぽかと温かい日差しが、良く晴れた空から降り注ぐ。

 珍しく「歩くー!」と言う息子の右手を繋ぎ(左手は大輝が繋ぎ)、三人で公園内を歩く。
 連れてきてくれたのは、公園内にあるミニ動物園だった。小動物たちが住んでいるらしい。

「いつからあるの? 昔はなかったよね」

「5年くらい前だと思う。初めて?」

「うん。颯麻は動物園自体が初めてだよ」

 言えば、大輝がニカっと笑って「よし」と意気込む。

「颯麻、動物さん好き?」

 大輝が不意にしゃがみ、颯麻と目線を合わせる。

「えっとー、にゃんにゃんとー、わんわん。かわいー!」

 その答えに、大輝は苦笑いを浮かべる。

「それはいないんだなー、残念」

「あー、あと、ぞうさん好きー!」

 『小動物園』が分からない息子に、大輝も「あはは」と笑うしかなくなってしまう。

「でも、可愛い動物いっぱいいるからな」

 大輝はそう言って、颯麻の頭を撫でてくれた。
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