【コミカライズ】あの……殿下。私って、確か女避けのための婚約者でしたよね?
低く落ち着いた声の彼に、私の声は緊張して震えてしまった……自分には気持ちのない、シェーマス様を早く忘れるべきだと思う。
けれど、やっぱり新しく一歩踏み出すのは、恐怖がある。
「私はアイリーン・ダグラスと申します……スーリエから、お話はお聞きしております。今はそれ以上、何も仰らなくて大丈夫ですわ」
「ねえ! アイリーン。私たち、庭園を回ろうと思うんだけど、良いかしら?」
スーリエは仕事で訪れている自分の婚約者と、ここでも会えて本当に嬉しそうで、私はそんな天真爛漫な彼女の振る舞いに苦笑して頷いた。
アデライン様は私の勧めで席へと座り、メイドの持って来たお茶に口を付けてから、微笑んだ。
「素晴らしい庭園ですね。手入れも行き届き、季節の違う花も咲いていた。腕の良い庭師がいるんでしょう」
「……ええ。王族専用の庭園なんです」
私がそう答えると、アデライン様は不思議そうに眉を上げた。
「失礼ですが、三人の王子が居るとは、お聞きしていますが……」
王族でもないのに王族専用の庭園を使うことを許されている私の正体を掴みかねているのか、言葉を止めて私を見つめた。
けれど、やっぱり新しく一歩踏み出すのは、恐怖がある。
「私はアイリーン・ダグラスと申します……スーリエから、お話はお聞きしております。今はそれ以上、何も仰らなくて大丈夫ですわ」
「ねえ! アイリーン。私たち、庭園を回ろうと思うんだけど、良いかしら?」
スーリエは仕事で訪れている自分の婚約者と、ここでも会えて本当に嬉しそうで、私はそんな天真爛漫な彼女の振る舞いに苦笑して頷いた。
アデライン様は私の勧めで席へと座り、メイドの持って来たお茶に口を付けてから、微笑んだ。
「素晴らしい庭園ですね。手入れも行き届き、季節の違う花も咲いていた。腕の良い庭師がいるんでしょう」
「……ええ。王族専用の庭園なんです」
私がそう答えると、アデライン様は不思議そうに眉を上げた。
「失礼ですが、三人の王子が居るとは、お聞きしていますが……」
王族でもないのに王族専用の庭園を使うことを許されている私の正体を掴みかねているのか、言葉を止めて私を見つめた。