【コミカライズ】あの……殿下。私って、確か女避けのための婚約者でしたよね?
「それもそうよね……シェーマス様より、もっともっと良い人を見つけましょうよ! 悔しがるくらい、素敵な人……あ! そうよ。私の婚約者が今日、城に来ているはずなんだけど……実はお忍びで、彼の仕える殿下も連れて来ているはずよ!」

「……えっ?」

 全く思ってもいなかったことを言い出したスーリエに、私は驚いた。

 隣国の王族が、お忍びで城に? 彼女が嫁ぐことになる隣国は、敵対はしていない親交のある国だ。より関係を深めるためにも、未来の国王の従姉妹であるスーリエが嫁ぐことは歓迎されていた。

 けれど、まさかお忍びの王族の訪問なんて……聞いたこともないわ。

「もちろん。お忍びとは言っても、王族だって関係機関だって知っているわよ! けど、多忙な王子様は、仰々しい滞在期間は取れなくて、こちらに居るのは三日間で、明日には帰ってしまうの。けど、今なら居るはずよ! ここに呼んでも、良いかしら?」

 このお茶会の主催者は私で、参加者はスーリエ一人。石造りの大きな丸テーブルには、いくつも空席がある。

 知らない男性をスーリエから紹介されることに、抵抗がなかったと言えば嘘になる。

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