双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~
 一気に現れた人生の岐路に、戸惑うばかりだ。

 大福さんは、一週間用事で都内にいるらしく、最終日にまた連絡すると言っていた。

『そのとき、できればお返事を聞かせてくれますか? まずはお見合いをするかしないかの返事を』

 今はまだ母と義父しかこの縁談を知らないらしく、私が承諾すれば、見合いとしてではなく、再会した恋人として金沢に来てほしいと言われた。

 話してみた印象では優しげな人で、少なくとも即答で断りたいとは思わなかった。

いずれにしろ返事をする前にもう一度、大福さんから聞いた話を母とも相談してみようと思っている。

 紗空には大福さんの話をしていない。言えばまた彼女に秘密を持たせてしまうから。

 なにからどう考えたらいいか、頭の中がグチャグチャでまとまらない。大きく息を吐いて、気を取り直し、子どもたちの絵を覗き込む。

「大空はなに描いてるの?」

「ひこーき」

 えっ、ただの楕円だからわからなかった。

「ほんとに大空は飛行機が好きなのね」

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