迷路の先には君がいた

「本当だな。でも、彼女が戻ってくれて安心だ。こいつの涙酒に付き合う必要はなくなった」

「お前ら!」

 * * * 

 パーティーが終わった。来客を見送り、芙蓉は衝立の隅で鏡を前にドレスを直していた。後ろから入ってきた鷹也が彼女を抱きしめた。

「お願いだ。これからは絶対に黙って消えないと約束してくれ。どんなことが起きたとしても、必ず俺に相談しろ。いいな」

「はい」

 芙蓉が小さくつぶやいた。鷹也は彼女を抱き上げるとツインスターホテルご自慢の、ウエディングカップル用スイートルームへ向かった。

 鷹也は芙蓉を花に囲まれた天蓋ベッドへそっと横たえた。しばらくすると甘いささやきが聞こえ始めた。

 ふたりが外へ姿を現したのは、それから二日後だった。

FIN.

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