【更新】雇われ妻ですが冷徹騎士団長から無自覚に溺愛されています
リーゼの両親はどうしようもない美術狂いだ。
お金がないくせに貴族としてのプライドだけは高く、画家の卵や駆け出しの彫刻家のパトロンになってはあちこちにお金をばら撒いていた。
両親曰く「未来への投資」らしいが、残念ながら審美眼が狂っているため、収益が返ってきたことはない。
しかもあろうことかランドルフに対し、両親は結婚の条件として厚かましくも借金の肩代わりを突きつけたのだ。
なんでも勝手にリーゼの縁談を進めていたらしく、それを破談にするなら……というのが両親の言い分だった。なんとも厚顔な物言いにリーゼは穴に入って埋まりたくなった。
全くもって、どうしようもない両親である。
「今後の資金援助も惜しむつもりはないが……君の両親に渡すのは少々危ういな。全てよくわからん絵に消えかねん」
「はい。本当に、おっしゃる通りです……」
否定できないから虚しい。リーゼはさらに項垂れた。
「あの、本当に申し訳ないのですが、弟たちの学費だけは助けていただいてもいいでしょうか?」
申し訳ないとは思いつつ、リーゼはそれだけお願いした。三人いる弟のうち、二人はまだ、貴族の子女のほとんどが通う王立学院に通っていた。その学費はなかなかに高額で、リーゼ一人の給金では到底賄えない。今後路頭に迷わないためにも、弟たちにはしっかり学をつけてほしかったので。
ランドルフは鷹揚にして頷いた。
お金がないくせに貴族としてのプライドだけは高く、画家の卵や駆け出しの彫刻家のパトロンになってはあちこちにお金をばら撒いていた。
両親曰く「未来への投資」らしいが、残念ながら審美眼が狂っているため、収益が返ってきたことはない。
しかもあろうことかランドルフに対し、両親は結婚の条件として厚かましくも借金の肩代わりを突きつけたのだ。
なんでも勝手にリーゼの縁談を進めていたらしく、それを破談にするなら……というのが両親の言い分だった。なんとも厚顔な物言いにリーゼは穴に入って埋まりたくなった。
全くもって、どうしようもない両親である。
「今後の資金援助も惜しむつもりはないが……君の両親に渡すのは少々危ういな。全てよくわからん絵に消えかねん」
「はい。本当に、おっしゃる通りです……」
否定できないから虚しい。リーゼはさらに項垂れた。
「あの、本当に申し訳ないのですが、弟たちの学費だけは助けていただいてもいいでしょうか?」
申し訳ないとは思いつつ、リーゼはそれだけお願いした。三人いる弟のうち、二人はまだ、貴族の子女のほとんどが通う王立学院に通っていた。その学費はなかなかに高額で、リーゼ一人の給金では到底賄えない。今後路頭に迷わないためにも、弟たちにはしっかり学をつけてほしかったので。
ランドルフは鷹揚にして頷いた。