【更新】雇われ妻ですが冷徹騎士団長から無自覚に溺愛されています
リーゼを抱くのも、ただ欲を発散しているだけだ。そう頭では理解しているのに、いざ触れられるとその行為に意味を見出したくなってしまう。
この堂々巡りだって、もう何度繰り返したのかわからない。
また現状を悲観して、背筋から発される陰鬱なモヤに全身が覆われそうになった。
リーゼはパンと己の頬を叩いて、思考を放棄することにした。何度考えたところで、ランドルフの心は動かせないのだから。
気分転換とばかりに、膝の上に乗せたバスケットの包みを開く。
家政婦のエイダ特製のランチは、リーゼの心を容易く浮上させてくれる最強アイテムだ。
今日のランチは、ローストチキンのサンドイッチ。間にレタスとトマト、それにピクルスが挟まれていて、視覚からまず食欲がそそられる彩り豊かな一品である。
一口齧ると、チキンからじわっと溢れた肉汁と新鮮な野菜、そして味を引き締める甘めの粒マスタードが香ばしいバケットと共に口内で混ざり合い、汚いマーブル色で塗り潰されていた心がほっこりと穏やかな色合いに染まる。
じっくり味わって嚥下し、もう一口とサンドイッチに再びかぶりつこうとしたその時。立ちはだかるように、リーゼの目の前に立つ人影が目についた。
この堂々巡りだって、もう何度繰り返したのかわからない。
また現状を悲観して、背筋から発される陰鬱なモヤに全身が覆われそうになった。
リーゼはパンと己の頬を叩いて、思考を放棄することにした。何度考えたところで、ランドルフの心は動かせないのだから。
気分転換とばかりに、膝の上に乗せたバスケットの包みを開く。
家政婦のエイダ特製のランチは、リーゼの心を容易く浮上させてくれる最強アイテムだ。
今日のランチは、ローストチキンのサンドイッチ。間にレタスとトマト、それにピクルスが挟まれていて、視覚からまず食欲がそそられる彩り豊かな一品である。
一口齧ると、チキンからじわっと溢れた肉汁と新鮮な野菜、そして味を引き締める甘めの粒マスタードが香ばしいバケットと共に口内で混ざり合い、汚いマーブル色で塗り潰されていた心がほっこりと穏やかな色合いに染まる。
じっくり味わって嚥下し、もう一口とサンドイッチに再びかぶりつこうとしたその時。立ちはだかるように、リーゼの目の前に立つ人影が目についた。