まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 テティウスは、目に見えない壁を作る魔術を発動した。魔術式は、以前ナビーシャから教わったことがある。
 振り下ろされたこん棒は、見えない壁にぶつかって弾かれた。

(あっちの人達にも……)

 ミノタウロスとやりあっていたのは、四人いるらしい。間違いなく冒険者と呼ばれる人達だろう。

「坊や、下がりなさいと言っただろう!」
「今の防御魔術は誰が……?」

 そんな声も聞こえてくるが、構っている余裕はなかった。

「さっさと地上に戻りたいのに邪魔してくれちゃって! 余計な労力割かせた恨みは大きいんだからねっ!」

 再び振り上げられたこん棒をくぐりぬけ、ナビーシャはミノタウロスに接近する。背中にテティウスを乗せたまま。

「切り裂きなさいっ!」

 声と共に発せられたのは風の攻撃魔術。ミノタウロスは、手で魔術を遮ろうとするけれど、まったく役に立たなかった。
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