まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 たしかに、「小さな子は可愛いな」とは思っていたけれど、おじいちゃん目線はあんまりだ。

「テティウス殿下、その子は?」
「ぼくのつばさねこ。ナビ子しゃんってよんで」
「……変わった名前ね、殿下」

 こちらの方に逃げてきたイヴェリアが、足元をうろうろしている黒猫に目を留めた。翼猫は魔物ではあるけれど、愛玩動物として扱われることの方が多い。
 テティウスの側に、翼猫がいるのをイヴェリアも不思議には思わなかったようだった。

「失礼ね! ナビーシャ・ビビエッタ・コレリーよ!」
「しゃべった!」
「ナビ子しゃん、とくべつなつばさねこなんだって」
「すごいわ、ナビ子さん!」

 ナビーシャは、特別な個体ということになっている。口を聞いたとしても「なくはないだろう」ですまされる範囲である。

「テティウス殿下、それなに?」
「それじゃなくてナビ子しゃんだよっ!」

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