まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 この土地で一番偉い人がここにいるのだから、丸投げしてしまえばいい。

「あと、これはおまけ」

 塀から少し離れたところに、リンゴとオレンジの木を植えてやる。果物を収穫できるところまで、テティウスが一気に育ててやった。
 甘い果物は、甘味に乏しい子供達にとってはいいおやつになるだろう。風邪を引いた時にもいい。

「……殿下、感謝いたします」
「はくしゃく。おしろにかえったあとも、ここがどうなったかしりたいの。おてがみくれる?」
「かしこまりました、殿下」
「あと、イヴちゃんと、あそびにいってもいーい?」
「もちろんですとも」

 テティウスにできるのはここまでだ。
 もっと援助しようと思えばできるけれど、これ以上はよくない。

「殿下、どこに行きたいですか?」
「イヴちゃんのいきたいところ!」

 明日には伯爵領を出発して、王都に戻らなくてはならない。
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