まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 シルヴァリウス家は、特に術式魔術の才能に恵まれた者が多いのだが、兄妹の中で、その筆頭はゼファルスだ。彼の魔術制御の能力は、百年に一度の才能とも言われている。
 対極なのが、次男のアクィラだ。魔力量は、他の兄妹と同じぐらいあるのだが、魔術式を覚えるのが「面倒」だそうで、彼の魔術の使い方は肉体強化に振り切れている。肉体強化の魔術式だけは頭の中に入っているらしい。
 家庭教師達は頭を抱えているが、両親は「得意なことを伸ばせばいい」という教育方針なので、最低限の課題をクリアすればそれ以上うるさいことは言わない。
 問題は、その最低限の課題さえも嫌がってサボりがちなところなのだが……。

「アキにいさま、がんばって」
「おー……詠唱魔術はなんとかなりそうだから、次は術式魔術なんだよな……」
「練習に付き合ってあげるから、もうちょっと頑張ろうか」
「へーい」

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