まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 一応、中身は二十歳過ぎているので、兄姉はともかく、父にまで「あーん」されるのはごめんこうむりたい。兄だった頃の名残か、テティウスは子供には優しいのである。残念そうに、父はへにゃりと眉を下げたが、見なかったことにしておいた。

「……そうだわ、今日は魔術芸団を呼んでいるの。そろそろ準備ができる頃じゃないかしら」
「まじゅちゅげいだん?」

 聞きなれない言葉に、テティウスは首をかしげた。魔術芸団って何だ。

「ふふ、見ていればわかるわよ」
「まちましゅ」

 もう一口、チョコレートケーキを口に運ぶ。
 最初にチョコレートとイチゴを合わせようと思った人間には、天才の称号を与えてもいいのではないだろうか。チョコレートの甘味とイチゴの酸味が絶妙に合う。

「……おいち」

 どうしてこの身体はこんなにも成長が遅いのだろうか、とか。
 いつになったらまともに話すことができるのだろうか、とか。
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