まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
(……ということは、父様と母様は長生きするってことだな)

 両親が元気で長生きしてくれるというのなら嬉しい話だ。
 それに、兄姉もきっと長生きだろう。
 今回の人生では、親孝行の機会に恵まれそうである。やりたいことに親孝行も足しておこうと決めた。

「……遠い昔ですが、魔術の天才と呼ばれた者の中に、成長が他の人間よりはるかに遅かった者がいると聞き及んでおります。もしかしたら、テティウス殿下は、豊富な魔力と魔術の才能をお持ちなのかもしれません」
「……なんと」
「おそらく殿下は、わたくしの魔術を見ただけで解析されたのでしょう。きっと、楽しい遊びのつもりで」

 魔術師がこちらを見る目に、なんだか不思議なものを覚えた。どこかで会ったような既視感。でも、彼女とは会ったことがない。
 今日が初対面のはずなのに、どうして彼女がこんなに気になるのだろう。

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