まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 となれば、とっとと出て、さっさと帰るしかない。だから、テティウスもせっせと足を動かしていたのだけれど――。

「ちゅかれた」
「……やっぱり無理だったか。ほら、アタシにお乗りなさいな」
「……おねがいしましゅ」

 幼い身体は、迷宮内を歩くにはあまりにも不適切だった。頑張って歩いたが、途中で疲れて座り込んでしまう。
 ナビーシャが再び大きくなり――今度はテティウスがまたがれる程度の大きさ――背中にテティウスを乗せて歩き始めた。

「とばないの?」
「いきなり攻撃されるのは怖いでしょう。飛んでいたら、どうしても注意力がそがれるしね」
「ごめんねぇ、ぼくがもっとつよかったらよかったのに」
「何言ってるの。生まれたばかりなんだからしかたないでしょ」
「ぼく、あかちゃんじゃない」

 とむくれたら、ナビーシャは鼻で笑った。
< 99 / 347 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop