なぜか彼氏ができない
「……」

「マギ?」

「……え? は?」

「え?」

「約束? 結婚?」

あまりにもわからなすぎて、パニックにすらなれないくらい頭が真っ白。

「な、なんの話……?」
「何ってマギ、もしかして覚えてない? 結婚の約束……」

私は首をブンブンと横に振る。

「そんな約束したことない!」
「嘘だろ……」

林志朗はものすごく絶望したような青い顔をしている。
いや、だって本気でわけがわからないんだよ?

「あの、とりあえず話を聞かせてくれない? リンリンが言ってる約束って、いつの話?」
きっと酔っ払っていたとか、ふざけてたとか、そういう話だ。

「キャンプ研修の時」
ん? あの時? 会社のイベントだったからお酒は飲ませてもらえなかったし、だいたい、私たちってあの時初めてじっくり会話をしたんじゃなかった?

「本当に忘れちゃったのか? マギ」
「え? うーん……ピンとこない」

そんな私に、林志朗はガッカリしたようにため息をついて話し始めた。


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