なぜか彼氏ができない
「え、だって俺と付き合ってくれるのは三十歳まで独身だったらって約束だろ?」
「は?」

「だから、マギが合コンに行きまくるから気が気じゃなかった」
「え?」

話の様子がおかしい。

『何って、マギに悪い男が寄ってこないように監視してんのよ』

「もしかして、結芽ちゃんが言ってた〝監視〟って」
林志朗がギクっとする。

「……いや、だって三十歳までに相手ができちゃったら、困るじゃん?」
〝なぜか彼氏ができない〟って、原因はコレだった。
思わず「はあっ」て大きなため息をついてしまった。

「バカリンリン!」

「え……」
「予防線ばっかり張って、裏で手なんて回して! 全っ然、男らしくない!」

『こんなはずじゃなかったのに……』
あれって、〝三十歳まで待つ予定だった〟って意味だったんだ。

「……だけど、すっごくリンリンらしい」

バカらしくて涙が出てくる。二年半も、こんなことに振り回されてたなんて。
あと五年も待つつもりだったってこと?
本っ当にもう!

「そういうとこ……大好き」

「え、じゃあ……」
私はコクっとうなずく。

「……しょうがないから、結婚してあげる」

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