身代わり婚だったのに、極甘愛で満たされました~虐げられた私が冷徹御曹司の花嫁になるまで~
「そうだ。細かいことをここでは話せないからとりあえず食べよう。後で君の感想を聞かせて欲しい」

 その後はふたりでいくつかメニューを頼み、食事を楽しんだ。

 満腹になったふたりは店をでると腹ごなしと称して店から歩いて十分ほどの井の頭公園を訪れていた。

「ほんとうにかわいかったし、美味しかったです! 卵がお布団になったくまさんのオムライスの卵はとろとろで、カフェラテのリスのラテアートもめちゃめちゃかわいくて。それに添えられていたどんぐりの形のクッキーが最高にサクサクしてて……」

 結乃は求められるまま興奮気味に感想を述べた。
 あんなかわいいお店、今まで行ったことがなかったので楽しくて仕方がなかったのだ。

「あのクッキーは店の名物らしい。実は今度あの店と宇賀地食品共同でスイーツを開発し、小売り展開しようとしているんだ」

 結乃の歩調に合わせてくれているのだろうか、耀の歩き方はゆったりしている。

「だから、今日あのお店に?」

「開発に携わっている部署から資料も提出されているし、試食もしている。でもあの店の世界観を大切にしたいと思ったから自分が実際に客として雰囲気を感じてみたかった」
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