再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
ちらっと筧さんを見る。
まっすぐに明日香だけを見つめる彼の頬はほんのりと赤く染まっていた。
もしかして私は人が恋に落ちる瞬間を目撃しているのかもしれない。
悠翔の話だと筧さんはなかなか良い出会いに恵まれず、彼女ができないと嘆いているらしい。
明日香も私に彼氏ができたことを羨ましそうにしながら、最近良い出会いがないのだとぼやいていたのを思い出す。
このふたりがくっついたら……。
「あっ! 私、お手洗いに行ってくる。筧さん、少しの間だけ明日香のことお願いできますか」
明日香のうしろから両肩に手を添えて筧さんの方へと彼女の体を強く押す。
「えっ、ちょっと美羽!」
戸惑っている明日香とは違い、筧さんは私がわざと明日香とふたりきりにさせようとしている意図を読み取ったらしい。
「任せて」と、力強くうなずいた。
「すぐ戻るね」
私がいない間にふたりの距離が少しでも縮まっていることを祈って……。
お手洗いではなく、ひとりで会場内をふらふらと歩くことにした。