再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
「俺は見合いなんてするつもりはない。それなのに母がしつこく電話をかけてくるから困ってるんだ」
さっきも時間をかけてお母さんを説得していたのだろう。
今日だけではなく頻繁に続けばさすがに気が滅入りそうだ。
「ようやく子供の頃からの夢が叶って憧れの部隊で飛べているんだ。今は大事な時期だから、見合いなんていう雑念には振り回されたくはないんだがな」
「そうだよね」
付き合っている頃から悠翔の夢を応援していた。
別れた今でも、彼が憧れの部隊に配属になったと知ったときはまるで自分のことのようにうれしかった。
余計なことを考えず、彼には思いきり飛んでほしい。だって、今の部隊には三年しかいられないのだから。
「……なにか私に力になれることがあればいいんだけど」
心の中で思っていることがつい口からぽろっとこぼれた。そのあとで慌ててしまう。
「あ、いや、えっと……。私なんかに解決できるような問題じゃないんだけど、悠翔を応援する気持ちは今も変わらないというか、悠翔には今の部隊で思いきり飛んでほしいし、私もその姿を見たいって思うし、えっと……」
後半はもごもごと自分でもなにを言っているのかわからなくなった。
そんな私を悠翔の涼しげな切れ長の目がじっと見つめる。