再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!
しばらくしてから口元を緩めた彼がふっと笑みを浮かべた。
「本気でそう思ってくれてるなら、美羽に頼みたいことがあるんだ」
「私に?」
なにか力になれることがあるのだろうか。
「俺の婚約者になってほしい」
「……え?」
思わず間抜けな声が漏れてしまう。
婚約者ってどういうこと?
きょとんとしている私に向かって悠翔が言葉を続ける。
「母の前で婚約者を演じてほしいんだ。六月にこっちで大きな祭りがあるだろ。そこで俺たちの部隊が展示飛行を披露することが決まっていて、母がそれを見るために東京から来る。そのついでに食事をする予定になっているから、美羽には俺の婚約者としてその席に同席してもらいたい」
「それでお見合いを回避しようってこと?」
そう理解して尋ねると、悠翔がうなずく。
「母は特定の相手と俺を結婚させたいわけじゃなくて、俺に早く結婚してもらいたいだけなんだよ。だから結婚を考えている相手に会わせれば、しつこい見合い話もなくなるはずだ」
「たしかに、そうかもね」
それで私に婚約者のふりを頼んだんだ……。