再会した航空自衛官の、5年越しの溺愛包囲が甘すぎます!


そして迎えたデート当日。

おととい、美容院にも行き、毛先を揃えて染め直した髪はハーフアップにして毛先をくるんと巻いた。メイクも普段よりも念入りだ。

浮かれないを心掛けたはずなのに、支度に一時間以上もかけるほど気合を入れてしまった自分が恥ずかしい。

時刻は午前八時四十五分。

休日の今日、昨夜遅くまでゲームをしていた羽琉はまだ寝ている。

親代わりとして注意をした方がいいのだろうけど、なかなか厳しく叱れない。

母親を失くしてから心に深い傷を負い、一時期だけ喋れなくなり、食事も喉を通らず、小学校にすら通えなくなるほど憔悴していた頃の羽琉を思うと、しっかりとご飯を食べて、生意気だけど自分の意見を言って、毎日高校に通っていてくれさえすれば多少のことは目をつぶってしまう。

要は、つい甘やかしてしまうのだ。

五分ほど待つと一台の車が近付いてくるのが見えた。

家の前に停まったその車の運転席から顔を出したのは悠翔だ。


「ごめん。待った?」

「ううん、ちょうど今家を出たところ」


まだ約束の九時にもなっていない。

付き合っていた頃から待ち合わせ前には必ず到着していた彼だけど、時間前行動は今も変わらないらしい。


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