悪女の涙は透明らしい
『俺達と敵対している暴走族関係に情報を横流ししているってのは、本当か。』


中心で今まで黙っていた颯太が、重い口を開いた。

総長の言葉に、誰もが私の返答を静かに見守った。


私は当然そんなことしていない。するはずがない。だけど────



『わたし、ヒックッ…見たもん。奈緒ちゃんが、他の族の総長達と話してるとこ…』




突然倉庫から出てきた花梨が泣きながら私の前に姿を現す。

制服はボロボロの泥だらけ、白い肌には切り傷が滲み、小さく可憐な少女は声を震わせて泣いていた。


『花梨!?どうしたのその傷────』

『ち、近づかないで!!』


慌てて駆け寄ろうと伸ばした手を花梨が勢いよく叩いて拒絶する。
その怯えた表情にわけも分からず固まった私に、彼らは冷えた視線を送る。

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