しょっぱい後には甘いもの。
目の前に現れた【にゃんにゃん】こと斎藤純
「うわ、マジで美穂じゃん。」
「なんでにゃんにゃんが此処にいるのよ…ヒクッ…ヒクッ。」
「いや、にゃんにゃん言うな。」
高校の時の二個上の先輩。
サッカー部のキャプテンで、にゃんにゃんは女子バスケ部のキャプテンと付き合っており、カースト制度上位のお似合いのカップルだと当時、友達が騒いでいた。
サッカー部のキャプテンのくせに素行は悪く、彼女がいても女癖が悪いと噂されていたにゃんにゃん。
何故私がにゃんにゃんと呼んでいるかというと。
「同じ学校だよね?美穂ちゃんて言うの?メルアド教えてよ。」
LINEが普及される前のこと。
バイト先に現れたにゃんにゃんが、私に声をかけてきた。
男の子に声をかけられたこともほとんど無い私。15~6歳のその時はまだ彼氏もいたことがなかった。
舞い上がってしまったというかなんというか。
知名度があるサッカー部のキャプテンに声をかけられたなんて、メール一つするだけで好きになった私。
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今度俺の家遊びにおいで
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メール一つで心と股を開いた私。
彼女が居ようが居まいが関係無かった。
だってサッカー部のキャプテンに誘われたら行くしかないもの。
私の処女はにゃんにゃんに捧げたのだ。
恥ずかしくても、痛くても、にゃんにゃんが私を求めてくれることが嬉しかった。
何度も重なる身体に、慣れてきた関係性。
にゃんにゃんがセックスをしたい時に私に甘える仕草。
「にゃんにゃん♪」
文字にしたら語尾の最後はハートというより音符マーク。セックスをしたい合言葉。
「これから純先輩の事、にゃんにゃんて呼ぶからね。」
「何それ可愛いじゃん。じゃあもっと呼んで。俺ももっと言うから。」
盛りのついた十代の性欲は計り知れない。
付き合ってとも、好きだよとも言われたことがないのに、呼び出しされたら尻尾を振って会いに行ってた私。
「一年A組の小林美穂ってどれ?」
にゃんにゃんの彼女がバスケ部のメンバーを引き連れて、私のクラスに乗り込んできた冬の時期。
漫画のように校舎裏に連れられて、しこたま言葉の暴力で心がボコボコにされた私は怖くて怖くて、一人残されたあと動けずにいた。
それでもにゃんにゃんが慰めてくれたらそれで良かったのに、にゃんにゃんがまた私を抱いてくれたらそれで強くなれたのに。
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User Unknown
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オワタ。