不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?
 念のため確認したが、ロダルト様が自主的に魔法学園を退学したことは間違いないようだ。
 彼やラプトルト子爵家がどのような思想を抱いているのかはわからないが、学園から去ることが最良だと判断したのだろう。

 それに関しては、最早他家の事情である。私が気にするようなことではない。
 そんなことよりも考えなければならないのは、ルヴィード子爵家の今後だ。そんなことを考えながら、私は日々を過ごしている。

 ちなみにエムリーについては、今の所大人しくしている。
 野心に溢れていたかつての彼女は、もういないのかもしれない。もちろん、情報は逐一入れていくつもりだが、私は割と穏やかな心で生活を送れている。

「それではイルリア嬢、また明日」
「あ、はい。さようなら、マグナード様」

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