不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?
 そこでブライト殿下は、マグナード様のことを訪ねてきた。
 マグナード様の父親、ビルドリム公爵は国王様の弟だ。つまり、ブライト殿下とマグナード様は、いとこ同士ということになる。
 親戚の名前が聞こえてきたことも、彼が私を助けた理由かもしれない。彼としても、親戚の厄介ごとは避けたいだろうし、その可能性はある。

「あいつは、優しくて人気があるからな。嫉妬に狂ったという訳か」
「そうなのでしょうね……それに関しては、私の失敗だったような気もします」

 ナルネア嬢の怒りは理不尽なものではあるが、理解できないという訳でもなかった。
 彼女くらいの地位ならば、マグナード様を狙っていてもおかしくはない。そういう人達を刺激しないためにも、彼との関係は考えるべきものだったのだろう。
< 83 / 317 >

この作品をシェア

pagetop