【コミカライズ】断罪不可避の悪役令嬢、純愛騎士の腕の中に墜つ。
それに、今の話には……すごく重要な情報があった。
「あ……では、貴方は」
「そうです。訳あって今まで存在を隠されていた王族なのですが、貴女のためにこれから名乗り出ることになります」
「……私のために?」
「ええ……公爵令嬢に求婚するには、身分が必要かと……父も、兄の所業を聞き、貴女には悪いことをしたから、そうして欲しいと僕に言っていました」
「ゴートン……その」
ゴートンは素晴らしい男性であることは、私にも理解出来ている。けど、まさかこんなことになるなんて……全く思ってもいなくて……ほんの少ししか会っていないのに、遠い神殿まで行って、私を助けてくれたんだ。
「もう大丈夫です。ティルダ様。今まで本当に、大変な思いをされましたね。これからは僕が共に居て、何があったとしてもお救いすることを約束します」
彼は優しく腕を広げたので、私は何も考えられずに、その胸へと飛び込んだ。