エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
沈黙が流れる。晴馬はなにも答えてくれなくて、美月はこぼれそうになる涙をこらえるので必死になる。心が、深い絶望に覆われていった。
数日後。善次郎とのディナーのために、美月と晴馬は横浜の北原邸を訪れていた。
かつては晴馬たちが暮らし、美月の母も働いていた屋敷だが、今は常時ここに住んでいる北原の人間はいないらしい。
「まぁでも、両親が年の半分くらいは戻ってくるし、今回のじいさんみたいに親族が滞在することもある。だから、住み込みの従業員たちに管理だけはしてもらっているんだ」
「そうなのね」
別荘みたいな扱いになっているということだろう。
美しく整えられた英国式ガーデンは当時と変わっておらず、懐かしかった。
(私、晴馬と普通に話せているよね?)
キスをさらっと忘れたふり。ちゃんとできているか、不安になる。
善次郎は北原家秘伝のレシピで作られるビーフシチューを、用意してくれていた。
「このシチュー、子どもの頃に何度かごちそうになって……こんなにおいしいものがあるんだ!って感動したことをよく覚えています」
今食べても、やはりどこのビーフシチューよりもおいしいと感じた。
善次郎は得意げに胸を張る。
「そうじゃろう? これはわしが若い頃に南フランスの小さなレストランで食べた味でな。シェフに頼んで、同じ味を再現してもらおうとしたんだが……なかなか難しくてのぉ。苦労したもんじゃ」
数日後。善次郎とのディナーのために、美月と晴馬は横浜の北原邸を訪れていた。
かつては晴馬たちが暮らし、美月の母も働いていた屋敷だが、今は常時ここに住んでいる北原の人間はいないらしい。
「まぁでも、両親が年の半分くらいは戻ってくるし、今回のじいさんみたいに親族が滞在することもある。だから、住み込みの従業員たちに管理だけはしてもらっているんだ」
「そうなのね」
別荘みたいな扱いになっているということだろう。
美しく整えられた英国式ガーデンは当時と変わっておらず、懐かしかった。
(私、晴馬と普通に話せているよね?)
キスをさらっと忘れたふり。ちゃんとできているか、不安になる。
善次郎は北原家秘伝のレシピで作られるビーフシチューを、用意してくれていた。
「このシチュー、子どもの頃に何度かごちそうになって……こんなにおいしいものがあるんだ!って感動したことをよく覚えています」
今食べても、やはりどこのビーフシチューよりもおいしいと感じた。
善次郎は得意げに胸を張る。
「そうじゃろう? これはわしが若い頃に南フランスの小さなレストランで食べた味でな。シェフに頼んで、同じ味を再現してもらおうとしたんだが……なかなか難しくてのぉ。苦労したもんじゃ」