エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
彼女は火事で大切な人を亡くしている。今でも火が苦手だと言っているし、再会したあの夜も燃えあがる炎を前に青ざめていた。
(俺はこれからもずっと、危険な場所に出向き続ける。そのたびに彼女を不安にさせることになるんじゃないか……)
今日はどうにか脱出し、帰ってくることができた。でも、そうできない日がいつか来るかもしれない。
二十年前、美月を泣かせてしまった。その後悔から晴馬は消防士になった。だが今度は、自分が消防士であることが美月を不幸にするかもしれない。
(だからといって、レスキュー隊員をやめるわけには……)
たしかに目指したきっかけは美月だ。あの日の彼女と同じ思いをする人をひとりでも減らしたい。それが志望動機だった。
でも今は、この仕事に誇りを持っている。専門的な知識と高度な技術が必要なエアハイパーレスキュー。もっと学びたいし、もっと多くの人を助けたい。まだまだこころざし半ばで、リタイアなんて考えられない。
結局なんの言葉も出てこなくて、美月との間に生じた気まずい空気を払拭することはできなかった。
「美月。大丈夫か? 疲れてる?」
朝、リビングで紅茶を飲んでいる彼女の顔色が冴えないように見えて晴馬はそう声をかけた。
「ううん、大丈夫だよ。フランス語の発音を綺麗にしようと勉強してて、ゆうべはちょっと夜更かししたから」
(俺はこれからもずっと、危険な場所に出向き続ける。そのたびに彼女を不安にさせることになるんじゃないか……)
今日はどうにか脱出し、帰ってくることができた。でも、そうできない日がいつか来るかもしれない。
二十年前、美月を泣かせてしまった。その後悔から晴馬は消防士になった。だが今度は、自分が消防士であることが美月を不幸にするかもしれない。
(だからといって、レスキュー隊員をやめるわけには……)
たしかに目指したきっかけは美月だ。あの日の彼女と同じ思いをする人をひとりでも減らしたい。それが志望動機だった。
でも今は、この仕事に誇りを持っている。専門的な知識と高度な技術が必要なエアハイパーレスキュー。もっと学びたいし、もっと多くの人を助けたい。まだまだこころざし半ばで、リタイアなんて考えられない。
結局なんの言葉も出てこなくて、美月との間に生じた気まずい空気を払拭することはできなかった。
「美月。大丈夫か? 疲れてる?」
朝、リビングで紅茶を飲んでいる彼女の顔色が冴えないように見えて晴馬はそう声をかけた。
「ううん、大丈夫だよ。フランス語の発音を綺麗にしようと勉強してて、ゆうべはちょっと夜更かししたから」