エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
(ほ、本当に来てくれた)
涙で視界がぼやけそうになるのをどうにかこらえる。感動するのは無事に脱出してからだ。晴馬に続いて、もうひとりの隊員も着地して美月の同僚に手を差し伸べる。
「呼吸、止めるなよ。ゆっくり、浅くだ」
美月に声をかけながら、晴馬は素早く美月の身体にロングベストのようなものを着せる。そのあとはガシャン、ガシャンと大きなフックを繋いでいく。
「安全ハーネスだ。これで美月をヘリまで吊りあげる」
本当に一瞬のうちに、救助の準備が完了した。着用した大きなベストはゆりかごのようになり、美月は晴馬に横抱きにされる体勢になっていた。
「下は見るなよ」
「う、うん。指示されるまでもなく、怖くて絶対に見られない」
高所恐怖症ではないが、さすがにこの高さは恐ろしすぎる。地上に目線を向けたら、そのまま失神してしまう気がした。
晴馬がふっと、不敵な笑みを浮かべる。
「大丈夫、俺だけ見てろ。絶対に、なにがあっても守ってやるから」
いつも、いつも、美月を守ってくれるヒーローは今も最高にかっこよくて……鮮やかに美月の心を奪っていった。
「――うん」
うなずいた瞬間、グインと身体が上昇する。強い風に煽られて、ロープは時折振り子のように揺れた。けれど不思議と怖くはなかった。
言われたとおりに、晴馬だけを見つめていたから。
涙で視界がぼやけそうになるのをどうにかこらえる。感動するのは無事に脱出してからだ。晴馬に続いて、もうひとりの隊員も着地して美月の同僚に手を差し伸べる。
「呼吸、止めるなよ。ゆっくり、浅くだ」
美月に声をかけながら、晴馬は素早く美月の身体にロングベストのようなものを着せる。そのあとはガシャン、ガシャンと大きなフックを繋いでいく。
「安全ハーネスだ。これで美月をヘリまで吊りあげる」
本当に一瞬のうちに、救助の準備が完了した。着用した大きなベストはゆりかごのようになり、美月は晴馬に横抱きにされる体勢になっていた。
「下は見るなよ」
「う、うん。指示されるまでもなく、怖くて絶対に見られない」
高所恐怖症ではないが、さすがにこの高さは恐ろしすぎる。地上に目線を向けたら、そのまま失神してしまう気がした。
晴馬がふっと、不敵な笑みを浮かべる。
「大丈夫、俺だけ見てろ。絶対に、なにがあっても守ってやるから」
いつも、いつも、美月を守ってくれるヒーローは今も最高にかっこよくて……鮮やかに美月の心を奪っていった。
「――うん」
うなずいた瞬間、グインと身体が上昇する。強い風に煽られて、ロープは時折振り子のように揺れた。けれど不思議と怖くはなかった。
言われたとおりに、晴馬だけを見つめていたから。