エリート消防士は揺るがぬ熱情で一途愛を貫く~3か月限定の妻なのに愛し囲われました~
美月もオムライスが大好物だ。亡き母、月子の得意料理だったから。ほのかに甘い玉子に包まれたケチャップ味のごはん。ごくごく一般的なものなのに、母の作るそれは格別においしかった。
「えっと、薄焼き玉子で包むタイプでいいんだよね?」
最近は上にふわふわのスクランブルエッグをのせるタイプもよく見るので、念のため確認する。
「そう、そっち。俺はどちらかといえばふわトロ派なんだけどな」
(へぇ、晴馬はふわトロ派なのかぁ。あれ、でも……)
再会したあの朝、彼が作ってくれた朝食はオムライスだった。
「私に作ってくれたときは、薄焼き玉子だったよね? どうして?」
「美月は……そっち派だろうなって想像ついたから」
「え?」
晴馬の目が優しく細められた。
「お母さんのオムライスが大好きだって、いつも言ってただろ。月子さんのオムライス、俺もごちそうになったことあったから」
「――覚えててくれたの?」
(私の好物も、お母さんのオムライスが薄焼き玉子だったことも……)
「まぁな」
晴馬はいつも、さりげなく美月を思いやってくれている。その優しさに胸が温かくなった。
「よしっ。お母さんの味にはきっとかなわないけど、がんばって作るね。晴馬も、薄焼き玉子派の仲間にしてあげる!」
「ははっ、期待しとく」
楽しそうなふたりの様子に、善次郎も満足げだ。
「うんうん。仲良く暮らしているようじゃの」
「えっと、薄焼き玉子で包むタイプでいいんだよね?」
最近は上にふわふわのスクランブルエッグをのせるタイプもよく見るので、念のため確認する。
「そう、そっち。俺はどちらかといえばふわトロ派なんだけどな」
(へぇ、晴馬はふわトロ派なのかぁ。あれ、でも……)
再会したあの朝、彼が作ってくれた朝食はオムライスだった。
「私に作ってくれたときは、薄焼き玉子だったよね? どうして?」
「美月は……そっち派だろうなって想像ついたから」
「え?」
晴馬の目が優しく細められた。
「お母さんのオムライスが大好きだって、いつも言ってただろ。月子さんのオムライス、俺もごちそうになったことあったから」
「――覚えててくれたの?」
(私の好物も、お母さんのオムライスが薄焼き玉子だったことも……)
「まぁな」
晴馬はいつも、さりげなく美月を思いやってくれている。その優しさに胸が温かくなった。
「よしっ。お母さんの味にはきっとかなわないけど、がんばって作るね。晴馬も、薄焼き玉子派の仲間にしてあげる!」
「ははっ、期待しとく」
楽しそうなふたりの様子に、善次郎も満足げだ。
「うんうん。仲良く暮らしているようじゃの」