環境が最悪なので推し活してたら推しから溺愛されることになりました
「俺ね、まだ『イケリウム』が全然日の目を見てなかったあの取材の時、辞めることだって考えてたんだ。イグニスとニクスは色々と特技があるけど、俺にはとくに何も無いから、お荷物なだけだ、って」
「………」
「だから体調も最悪で、それでも周りに迷惑かけるわけにはいかない、って強がってて……。そしたら美知華さんが、そんな俺を『プロだ』って言ってくれたんだ」
「………」
「俺、すげー嬉しかった。その言葉のお陰で、もう一回頑張ろうって、そういう気持ちになれた。だから今の『イケリウム』の俺があるのは、全部ぜーんぶ美知華さんのお陰なんだ」
「アクアくん……」
「そんな恩人であり素敵な人を……俺は他の誰かに渡したくない」
「……!」
熱い熱い告白。
アクアの瞳は、近くの夜景よりもキラキラと輝いており、ただ一心に美知華へとその光を注いでいた。
「俺の方こそ、言わせてよ」
アクアは、ハッキリと告げる。
「美知華さんは、俺じゃイヤ?」
こんなにも真っ直ぐで熱烈な告白を受け、美知華がイヤだと思うわけがなかった。
推しだとかは関係無く、一人の男として、美知華はアクアを愛しく思った。
「イヤじゃないよ。私……私も……アクアくんが好き、です」
「美知華さん……」
アクアがゆっくりと顔を近付けてきたかと思うと、そのまま両者の唇が重なった。
「んっ……」
触れるだけのキスを数回繰り返し、アクアは美知華の頬を撫でる。
「続きは部屋でもいーい?」
「……うん」
美知華は照れながら、アクアに誘われるようにホテルへと入っていく。
その夜、二人は実に情熱的な夜を過ごしたのだった。