環境が最悪なので推し活してたら推しから溺愛されることになりました
 あれから美知華は、『イケリウム』のマネージャーとして頑張り続けた。
 アクアからの勧誘だからこそ、ちゃんと期待に応えたいという熱意で、慣れないマネージャー業を片っ端からこなしていった。
 その甲斐もあって、最近ではアクアだけでなくイグニスとニクスからも信頼されるようになっている。
 広報課の仕事に未練が無いと言えば嘘になるが、それでもマネージャー業に専念していく内に、同じぐらいマネージャー業が楽しくなった。
(何より、第一線で頑張るグループの姿を間近で見れることが嬉しいんだよね。凄く元気をもらえるっていうか)
『イケリウム』の三人は、少しの努力も欠かさない。
 最近では歌やダンスの動画を撮ることも多く、以前よりやるべきことが増えている。
 それでも三人は笑顔を絶やさないし、ファンサービスもほぼ毎日の配信も休まない。
 そんな三人の中で輝き続けるアクアを前にして、美知華は改めて凄い人に好いてもらえたのだと自覚した。
「マネージャー。次の予定って会社でリハだったよな?」
 イグニスはリーダーだけあって、何かと予定を記憶していることが多く頼もしい。
「マネージャー。この間持ってきた企画のカフェ突入だけど、あそこパンケーキの方が有名なんだよね」
 ニクスは自ら企画を起ち上げたり、持ってきた企画を精査してくれることがあり有難い。
「マネージャー。今度『まきたろチャンネル』さんとコラボしたいんだけどどう?」
 アクアは感性で提案をしてくるタイプだけど、その感性は実に優秀で、良い結果をもたらしてくれることが多い。
 こんな一人一人が濃いキャラをしているグループをまとめながら、大変ではあるけれどやりがいと楽しさのある仕事をこなしていた美知華。
 だがしかし、暗雲は突然立ち込めた。
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