疫病神の恋
帰って早々、部屋に引きこもった。
楽しい時間を過ごしていた分、現実に引き戻された今のダメージが大きい。
幸が離脱したあと、彼と桃香たちの間でどんな話をしたのか、怖くて聞けていない。
膝を抱えてうずくまっていると、携帯電話が鳴った。
『もしもし、幸?今ひとり?』
案の定、桃香からだった。
うん、と小さく返事をする。
『今日あんたと一緒にいた彼、紹介してくれない?』
「え……?」
これだけでも衝撃的な発言だったが、続く言葉に、頭の中が真っ白になった。
『幸がヒイラギインテリアの御曹司と繋がりがあるって知ってたら、もっと早く紹介してもらえたのに。まさかあんたが社長の息子と一緒にいるなんて思わないじゃない』
桃香はいったい何を言っているのだろう。全く分からない。
「人違いじゃないの?」
『去年パパが開業したの。医院内の家具類を全部ヒイラギインテリアに注文したんだけど、うちに下見に来た時に彼を見かけたわ。その時はスーツだったからすぐには思い出せなかったけど、あのビジュアルだもの、間違いない』
「な……なにか、勘違いしてるんじゃないの…?」
咄嗟に出た言葉が、情けなくも少し震える。
『あんた、紹介したくないからってしらばっくれないでよ』
「しらばっくれてなんか……」
『名刺だって家にあるわ。一緒にいた彼は、柊木悠生さんでしょう?』
楽しい時間を過ごしていた分、現実に引き戻された今のダメージが大きい。
幸が離脱したあと、彼と桃香たちの間でどんな話をしたのか、怖くて聞けていない。
膝を抱えてうずくまっていると、携帯電話が鳴った。
『もしもし、幸?今ひとり?』
案の定、桃香からだった。
うん、と小さく返事をする。
『今日あんたと一緒にいた彼、紹介してくれない?』
「え……?」
これだけでも衝撃的な発言だったが、続く言葉に、頭の中が真っ白になった。
『幸がヒイラギインテリアの御曹司と繋がりがあるって知ってたら、もっと早く紹介してもらえたのに。まさかあんたが社長の息子と一緒にいるなんて思わないじゃない』
桃香はいったい何を言っているのだろう。全く分からない。
「人違いじゃないの?」
『去年パパが開業したの。医院内の家具類を全部ヒイラギインテリアに注文したんだけど、うちに下見に来た時に彼を見かけたわ。その時はスーツだったからすぐには思い出せなかったけど、あのビジュアルだもの、間違いない』
「な……なにか、勘違いしてるんじゃないの…?」
咄嗟に出た言葉が、情けなくも少し震える。
『あんた、紹介したくないからってしらばっくれないでよ』
「しらばっくれてなんか……」
『名刺だって家にあるわ。一緒にいた彼は、柊木悠生さんでしょう?』