弟は離れることを、ゆるさない


こうして俺は琴音が帰ってくるのを門限まで決めて待ち続けた。


カレシなんて作らせない。


三年前のあの時のように邪魔してやる。



◆◆◆




晩ご飯を食べ終えた琴音にお風呂に入るように言う。


無事に帰ってきてくれたからといっても、琴音にはまだ迷いがあるようで、俺と関係を持つことを先延ばしにしたいように感じる。


琴音からしてみれば俺はただの弟だ。喋らないことはあれど、今まで姉弟をやってきた。


なのに俺から抱かれることになるなんてどれほど恐怖だろう。そうは思うけど俺も俺で余裕がない。


ちんたらしているうちに、他の男が琴音を奪うかもしれない。



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