弟は離れることを、ゆるさない
年下彼氏だというのに金髪の髪をしているからか、その
男の子を見るとつい、緊張が走る。
「えっと……葵に」
ちらっとお弁当を見せると、男の子は「あー」っと、なにか言いたげな様子で私に「まだ予鈴鳴ってないし、葵ならこっちにいますよ」と、手招きしてくれた。
私が姉だということは伝わっただろうか。「こっち」と、連れられた場所は使われていない、空き教室。そのドアを開けられ、信じられない光景を目にしてしまった。
葵含む男子数人が複数の女の子を抱いている。
葵は上半身裸の状態で、女の子の体を舐めていた。以前目にした目や耳や口は塞がれていなくて、女の子をありのまま受け入れている感じだ。
葵、なにしてるの。なにをやってるの。
…………気持ち悪い。
簡単に女性を抱く葵が気持ち悪い。