策略に堕ちた私
その夜、一人オフィスに残っている私に社長は声をかけてきた。
「山田さん、余ってるけど要る? 他の人は要らないって」
社長はノンアルコールビールの半ダースケースを、デスクに置いていく。
振り返って、釘を刺すのを忘れなかった。
「あなたはそれで酔っぱらうんだから家で飲んでね」
「わかっております」
しかし、それはよく冷えており。
誘うかのようにキンキンに冷えており。
誘いまくるかのようにキンキンに冷えており。
しかも明日は休日で。
ちょっとだけ、ちょっとだけよ。
全部持って帰るの重いし。お腹に入れて持って帰るだけ。
ブシュッ。
あー、良い音。
そして。
気がつけば、社長室でソファに座る社長の膝に乗って、ペタペタと社長の頬を触っていた。
「やっぱりお肌、つるつるー」
髪の毛もわしゃわしゃする。
「ふわっふわっ。気持ち良いー」
「ちょっと、何してるの、山田さん」
「何で社長なんかがこんなに触り心地の良い仕様になってるんですかねえ。もったいない」
「飲んだよね」
「飲んでません」
「飲んだよね」
「飲んでません! 一缶しか!」
「はああ………」
社長は迷惑そうにため息をついて、諦めたように、訊いてきた。
「もっと触りたい?」
「もちろんっ」
「山田さん、余ってるけど要る? 他の人は要らないって」
社長はノンアルコールビールの半ダースケースを、デスクに置いていく。
振り返って、釘を刺すのを忘れなかった。
「あなたはそれで酔っぱらうんだから家で飲んでね」
「わかっております」
しかし、それはよく冷えており。
誘うかのようにキンキンに冷えており。
誘いまくるかのようにキンキンに冷えており。
しかも明日は休日で。
ちょっとだけ、ちょっとだけよ。
全部持って帰るの重いし。お腹に入れて持って帰るだけ。
ブシュッ。
あー、良い音。
そして。
気がつけば、社長室でソファに座る社長の膝に乗って、ペタペタと社長の頬を触っていた。
「やっぱりお肌、つるつるー」
髪の毛もわしゃわしゃする。
「ふわっふわっ。気持ち良いー」
「ちょっと、何してるの、山田さん」
「何で社長なんかがこんなに触り心地の良い仕様になってるんですかねえ。もったいない」
「飲んだよね」
「飲んでません」
「飲んだよね」
「飲んでません! 一缶しか!」
「はああ………」
社長は迷惑そうにため息をついて、諦めたように、訊いてきた。
「もっと触りたい?」
「もちろんっ」