策略に堕ちた私
 そんな米子が、オフィスで酔っぱらっていた。
 ワインでも日本酒でも酔わないのに、ノンアルで酔うとはどういうことだ?
 日向は呆れるも、さすが米子、と納得した。
 こいつはどんだけだよ。
 その上、米子は日向にペタペタと触ってきた。
 日向にとっては米子はそういう対象であったことはなく、むしろ、触ってはいけないもののように感じていたのが、抱いてみれば嘘のようにしっくりときた。
 しかし、米子の方はそうではなかったようで、翌朝の反応は想定外だった。
 ふしだら! わいせつ! けだもの!
 さすが、俺の米子だ、つくづく想像の上を行く。
 再び、ノンアルを差し出すと、また日向を触ってきた。
 そこから日向はまだ一度しか会っていない婚約者とは破談にし、寄ってくる女を断った。
 もちろん米子の唯一無二になるためだ。
 一方の米子は日向とそういう関係になったにもかかわらず、どこか一線を引いており、日向の告白も本気では受け取らなかった。
 妊娠させるしかねえな。
 避妊具をろくろく使わずに米子を抱いた。
 辞職を言い出したときには驚いたが、妊娠したせいだとすぐにわかった。
 呆れ返った。どうして、俺から逃げようとする。
 プロポーズし、返事も待たずに、フロアに出て、社員に結婚の報告をした。

 今更、逃がすかよ。
 ずっと大きな網で囲い込んできたのに。

 日向は米子を抱きしめて満足な笑みを浮かべていた。
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